大学は教育改革をすべきか。大学の教育問題や大学生の就職問題についての取り組みをまとめてみた。【論文解説】

大学は教育改革をすべきか。大学の教育問題とその対策を考える。

 

大学は教育改革をすべきなのかということはよく議論されますが、実際にどういう歴史があって、今後はどのように改革していけばよいのか、そしてどんな風に改革されているのかという本質的な部分はあまり知られていないように思います。

 

今回は、そんな教育問題について、どのように改革していくのかということを中心に、教育問題の歴史を含めて書いていこうと思います。

教育に否定的な意見の歴史

 

戦後日本でも教育否定論はよく議論されてきました。

 

1960年代~70年代の大学否定論では、大学とは結局のところ、既得権益の集まりだということで批判されました。

 

大学と学生の本格的な敵対関係から、東大では安田講堂が占拠され、大学側は警官を送り込むこととなりましたが、これは大学と警官の権力が一体であるということを証明する学生側の罠で、大学側はまんまと引っかかってしまいました。

 

他に打つ手もなかったんですが。

 

こうした大学批判が収まった後は、全国PTA研究会という民間組織で教師批判が始まりました。

 

こうした背景がありながらも、日本の現状に合わせた教育を行うという代替案がいくつか実践されましたが、結局、日本全体に浸透することはありませんでした。

 

今日でも、教育否定論というものは小さいながらも行われていて、メディアではモンスターペアレントとして報道され、腫物のように扱われているものの、親の教育意識の向上の結果であることもまた事実です。

 

いじめなどの問題では教師側の責任が良く問われたりするものの、子どもも親も変わらなければいけないという意識を持つこと自体が大切で、そういった意味では、モンスターペアレント等の存在も悪いものではないなということです。

 

教育の問題。大学生の就職問題など。

 

誰でも義務教育を受けることができるという機会の平等の元、義務教育を受けてからの進路というものは本人の意思や決断にゆだねられます。

 

義務教育に参加する人が増えた結果として、偏差値教育のような競争の構図が生まれ、失敗した人はダメな奴だと評価されやすくなり、ゆがんだ劣等感や優越感を身に付けた若者が生まれるようになったことは一つの教育上の問題です。

 

また、大学が就職予備校のような存在になっていることもよく問題視されています。

 

なぜかというと、就職率が下がったときに大学の存続が危ぶまれるからです。

 

高い学費を払ってまで卒業しても就職先が見つからないような学校には、誰も入学しません。

 

また、大学同様、組織というものは放っておけば陳腐化していきますが、安定した今の大学組織にいる人たちは安定を求めるゆえに、そもそも問題点を見つけようとしない傾向があります。

 

しかし、改善点を見つけ、就職率の高い大学にしなければ淘汰されていくということで、いま大学の教育改革が求められいます。

 

どのように改革していくべきか。

 

では、良い大学を作るために、どのように大学を改革していくべきなのでしょうか。

 

人事に力を入れる

 

当たり前のことですが、日々コツコツと改善していく姿勢から正すべきです。

 

大学ではいかに優秀な教授を集められるかというのが人事の仕事で、また、日々ここがダメだと思う点などについて教授たちからフィードバックをもらわなければなりません。

 

そういった意味で、人事を毎年しっかりやるという持続的な改革は最も重要なことといえるでしょう。

 

退学していく学生の問題

 

退学者の問題なんて、大学の改革というテーマにしては小さなものだと思ったかもしれませんが、実は、学生のうち8人に1人が退学しているのです。

 

そうなんです。意外と多い。

 

そしてその理由は、

  1. 学習意欲の低下
  2. 人間関係
  3. 関心の移行
  4. 不本意入学
  5. 学業不振
  6. 精神・身体疾患
  7. 経済的理由
  8. 妊娠

 

が挙げられていて、ひとつの理由というより、複数の要因が重なって退学に至るケースが多いようです。

 

なかでも、1と5は大学側の問題といわれていて、もっと面白い授業をするためにはどうしたらよいのか。ということを、教員の一人一人が考えなければならず、そのために大学の運営側がどのような仕組みを作るのかということが改革の一歩となります。

 

また、人間関係についても、大学のサークル等は人間関係が作られる場所であるため、大学側が場所を確保するなど、活動環境を積極的に整備することも、大学の改革には必要です。

 

英語教育の拡充

 

グローバル化に応じ、企業側が英語が得意な人材を求めている以上、大学側も英語教育を拡充することが求められます。

 

ネイティブスピーカーの教員を雇用することはとても効果的で、かつ、この人材に関しては助手レベルでも良いので、コストパフォーマンスの良い改革であると言われています。

 

ボランティアの外人をチューターとするサークル活動を大学側が整備するという改革も行われており、これらの改革は比較的手軽に取り組めることではないでしょうか。

 

地域との連携

 

そもそも大学というものは、地域社会への貢献のために作られています。

 

地元の高校を卒業した学生が、地元の大学に入学し、地元で就職するという構造は地域社会の発展に大いに貢献します。

 

大学側が地元企業と学生の交流機会をしっかり増やすことで、その企業に魅力を感じた学生は地元に残って就職するという構造ができます。

 

改革の必要性について

 

これまで、大学の改革の必要性についてつらつらと書いてきましたが、そもそも大学の役割ってなんだ?というところから、大学はいかにして改革していくのかということについて書かれた本に、「大学改革」という病 があります。


なぜ巨額の税金を使って学問の自由が許されるのか?というところから、そもそもどのような社会であるべきかというところまで、詳しく書かれています。

 

大学教育について勉強する方、卒業論文を書く方などにとてもおすすめの一冊です。

 

是非読んでみてください。

 

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